崖っぷちの男 @TOHOシネマズ岡南 [映画(か)行]
満足度 ★★★★
これは思いがけない拾いものだった。ずいぶん面白いじゃないか。
しかし、この邦題はないな。昭和の日活映画じゃあるまいし。
実は、少し前に「ザ・レッジ」という、同じようなシチュエーションの作品を観たばかり。安っぽいキャッチコピーとリヴ・タイラーのヌードだけを売り物にしたようなプロモーションに辟易したので、映画館での観賞はスルーして、レンタルDVDで観賞したが、やはり予想通りの駄作だった。
で、本作は「Man On A Ledge」らしい。やれやれ、よりにもよって同じようなタイトル付けて、また落胆させようってのか? でも、こっちはキャストが渋いぞ。ハズしても腹が立たないように、レイトショーで観てやろうってことで、シネコンなのに観客わずか5人というお寒い状況で観賞。
ちなみに、「Ledge」というのは、壁や窓から突き出た庇の部分のことを指すらしい。飛び降り自殺にゃもってこいの場所ってことですな。
ニューヨークの老舗ホテル、ルーズヴェルト・ホテルの21階のLedgeに、今にも飛び降りそうな男が立っており、街は騒然となる。彼は交渉人としてマーサーという女性を指名してくる。彼女は1ヶ月前、橋から飛び降りようとしていた自殺志願者の説得に失敗したというトラウマを抱えていた。
男は元ニューヨーク市警の警察官で、無実の罪を着せられて服役していたが、服役中に亡くなった父の葬儀に出席した際、ドサクサに紛れて脱走していたのだった。無実を証明したいはずの彼が、どうして自殺しようとしているのか? 予想外の展開にグイグイ引きつけられてゆく。
サスペンスのみならずアクションにもかなり気合が入っていて、「ミッション・インポシブル」とか、「オーシャンズ11」とか、「ブラック・ダイアモンド」を彷彿とさせるテンションで楽める。その結果、先日観た「ザ・レッジ」のショボさが、ますます引き立つことになってしまった。
ストーリーに多少無理があっても、そんなの気にしないでノリと勢いで押し切れば、観ごたえある娯楽作品ができるんだぜぇ、ワイルドだろぉ~? スギちゃんに宣伝を頼めばそう言ってくれそうな佳作だった。
蛇足ながら、すっかり頭髪の薄くなったエド・ハリスが、ヘッドギアをはずしたロボコップに見えて仕方なかったなあ…
エド・ハリスといえば、忘れられないのが「アポロ13」。武骨で男気にあふれる演技、一挙手一投足がすべて絵になるカッコよさ、シビレます。
今回は悪徳実業家という役どころなのでスーツを着ていたが、やはりこの人には制服を着ていてほしいな。
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髪のあるエドハリス。ヴィゴモーテンセンに似てますね〜。
アポロ13のときのエドは、最後メンバーが帰還したとき、一瞬泣くんですよね。あれはカッコいい涙でした。
今でもハゲていてもカッコいいですよね。老人版ロボコップを演じてほしいな。
by のむら (2012-07-18 23:14)
>のむら さん
そうなんですよね~ 若い頃はヴィゴに似てます。
「アポロ13」での男泣き、映画史に残る名シーンだと思います。あそこで私もジーンときました。
老人版ロボコップですかぁ。そりゃ、ボロコップですね。
by Ken (2012-07-19 09:59)