松竹堂のフルーツ餅

イチゴ大福が大嫌いだった。

甘い餡子の中から酸っぱい苺が出てくるという意外性は認める。しかし、甘さと酸っぱさがコラボするどころか、ケンカしてるとしか思えないような完成度の低いものしか食べたことがなかったので、どうしても好きになれなかった。

ところがだ。これまでの悪いイメージを根底から覆してしまうような驚愕のイチゴ大福に出逢ってしまった。



うっわぁ～！　大福の宝石箱やあ～！


ヴィジュアルからして何かやってくれそうな予感ありありだ。
食べてみると、美味しさに思わず叫んでしまいそうになった。

これまでのように単純な「甘い＋酸っぱい」ではない。食べはじめの甘さから次の酸っぱさまでのグラデーションが、ものすごく自然なのだ。おそらく餡子にも果汁が加えてあるのだろう。

それだけではない。これまでのイチゴ大福は、餡子の柔らかさとイチゴの堅さとのアンバランスがどうしても許せなかったが、この大福は、中のイチゴに甘くて柔らかいものを厳選してあるようで、柔らかさから堅さへのグラデーションも文句なく素晴らしい。

他のものも食べてみた。メロン、パイナップル、マンゴー、桃、サクランボ、どれも皆とろけるように美味しい。大福の宝石と言っても過言ではない。もう「イチゴ大福が嫌い」なんて言えなくなった。

ここの主人は店舗を増やすつもりがまったくないらしい。そこがまたいいじゃないか。商売は屏風と一緒で、広げ過ぎると倒れるのだ。

それに、岡山まで送ると言ったら、主人は良い顔をしなかったという。つくった当日に食べてほしい、という職人の気概が感じられて、ますます気に入った。

松竹堂のフルーツ餅。以下に詳細なレポートあり。
http://gourmetclub.boo.jp/syoutikudou.htm

タグ：フルーツ餅

コメント 4

おぉ？！　吹田にあるんですかぁ。
いやほんと、ビジュアルからして美味しそうですが、
中身も裏切ってないんですね。
いいこと教えてもらいました。
こういうときだけは、大阪に住んでて良かったと思います(^^)

全く余談ですが、関西圏以外のかたは、「吹田」を
「すいた」と読むとは思わないでしょうね。
普通に考えれば「ふいた」「ふきた」になりますもんね(^^)
by あくせる (2012-08-02 10:44) 

＞あくせる　さん

まさに大阪おそるべし、ですわ。
まだまだ知らん逸品がゴロゴロあるんでしょうな。

枚方（ひらかた）、箕面（みのお）、十三（じゅうそう）
くらいなら比較的メジャーなんで知られてますけど、
放出（はなてん）、杭全（くまた）、丼池（どぶいけ）、
天下茶屋（てんがちゃや）、立売堀（いたちぼり）は
難易度高いですね。
京阪沿線の樟葉（くずは）、点野（しめの）、蹉跎（さだ）、
交野（かたの）、私市（きさいち）が趣きあって好きです。
by Ken (2012-08-02 21:21) 

へ(へ´∀`)へ ｶｻｶｻ
甘いのも甘酸っぱいのも好きな私です。
ついでに脂っこいものも好きなので注意ですｗ

これはなんと!?
画像見るだけでも美味しそうなオーラがプンプン伝わってきますねщ(ﾟдﾟщ)
by DRAGS-007 (2012-08-03 14:44) 

＞どら７氏

これは食いしん坊には危険ですよ～！
大阪に行かれた際にはぜひお立ち寄りください。

いい歳こいたオッサンがスイーツ・ネタってのも
ちょっとなんですが、次回もやります。
東京近郊のスイーツ・レポートもよろしくです。
by Ken (2012-08-03 18:18)