クリミナルズ [映画(か)行]
満足度 ★★★★
舞台はカナダのケベック州にあるマグダレン諸島の小さな島。ある夜、市長の娘の惨殺死体が崖下で発見されます。これまで殺人事件など起きたこともない平和な島なので、地元警察はモントリオール本庁に応援を依頼し、捜査官が島に乗り込んできます。
本庁捜査官のプロファイリングにより、性的異常者に的が絞られ、島に住む変態男が逮捕されるのですが、島の警察の巡査部長アンドレは納得できませんでした。彼は独自に聞き込み捜査を続け、真犯人に迫ろうとします。
アンドレのキャラクター設定がいいです。眼鏡をかけ、メタボ体型で、頭髪も薄くなりかけている、典型的な田舎のオジサンです。島での退屈な暮らしに嫌気がさしたのか、あるいはサエない旦那に嫌気がさしたのか、妻は家を出てモントリオールに住んでいます。しかも、過去のトラウマからか、アンドレは水に近づくとパニックを起こすのです。
島に住みながら水が恐いってことは、島を出ることすらできないってことになります。もちろん釣りもできないし、ボートやヨットにも乗れません。そりゃ奥さんに出て行かれても仕方ありませんね。はたしてアンドレは真犯人を特定できるのか、そしていつか水恐怖症を克服できるのか、その2点を軸に物語は進んでゆきます。
ごくごくオーソドックスなミステリーで、ドジでノロマな亀がコツコツ働いて、最後には兎を追い抜く話です。あまり期待しないで観たのに、こういう隠れた名作に当たると嬉しいですね。
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