ジェーン・エア @シネマ・クレール [映画(さ)行]
満足度 ★★★★
思いがけない秀作だった。何年ぶりだろう、エンディングで目頭が熱くなったのは。恋愛ものとTV局がらみの邦画は観ないことに決めているが、「闇の列車、光の旅」のキャリー・ジョー・フクナガ監督の作品と聞けば観ないわけにはいかなかった。
原作はシャーロット・ブロンテが1800年代に書いた古典だから、名前くらいは知っていたが、読んだことはなかった。しかし、こんなラディカルな話だとは知らなかったなあ。すごいぜシャーロット!(← 今さら見直しても遅いですか)
幼くして両親を失い、意地の悪い叔母の家に引き取られたジェーン。しいたげられ、さげすまれながら、芯の強い女性に育ってゆく。寄宿学校で教育を受けた彼女は、由緒正しい旧家の家庭教師となる。
まず、主人公のジェーンが容姿に恵まれていないという設定からして、ヒロインは美しくあるべきという当時の常識に対し、真っ向勝負に出ているのだ。演ずるミア・ワシコウスカは、たしかに美人とは言えない。
しかも貧乳だし。(← それはどうでもいいですか)
ところで、ワシコウスカって名前を聞くたびに、この人の顔が浮かんできて仕方がないんだけど、そりゃ私だけか?
浪曲の幸枝若(こうしわか)かい!
わしこうすか ←→ こうしわか
かなり無理がありますか、そうですか。
ま、冗談はさておき、あまりに真っすぐなジェーンに、屋敷の主人であるロチェスターは惚れてしまうのだ。時は19世紀半ば、女性の自立など程遠く、ましてや女性が作家になるなどあり得ず、出版に際してシャーロットは男性名のペンネームを使っていたほどの保守的な時代。身分を超えた愛のストーリーがどれほどセンセーショナルであったか、想像に難くない。
しかも、結婚式当日にロチェスターのとんでもない秘密が暴かれるという、「デスパレートな妻たち」も真っ青の展開。いたたまれなくなって家をとび出したジェーンだったが、途中で行き倒れそうになり、牧師の家族に救われる。
さらにそこからも彼女の人生は二転三転するのだが、自分の気持ちに嘘をつくことなく高潔に生きる彼女の姿に、胸が熱くなるのを抑えられなかった。いや~、たまには恋愛ものも観てみるもんですな。
← ポチッとしていただきますと励みになります。
にほんブログ村
タグ:映画 ジェーン・エア
これはまたまた観たくなってしまうレポですね(^^
>たしかに美人とは言えない。しかも貧乳だし。(← それはど>うでもいいですか)
いいえ重要ですw
ここでタイトル画像にスクロール戻って確認した人~?
ハイ!!(^-^)/
しかもそのついでに画像のネタバレを読んでしまった人
はい・・・orz
by DRAGS-007 (2012-09-19 09:45)
>しかも貧乳だし。(← それはどうでもいいですか)
>>ここでタイトル画像にスクロール戻って確認した人~?
>>ハイ!!(^-^)/
同じくはいっ(^^)
しかも、確認して納得した人
はいはいはい(^-^)
いやしかし、Kenさんの文章読ませてもらうと
ホント観たくなるから不思議です。
ある意味、浜村淳さんに通じるものがあります(^^)
by あくせる (2012-09-21 11:10)
>DRAGS-007さん
男にとって貧乳かどうかは重要ですよね。
観客は、かつての文学少女たちでぎっしり。
そんなことどうでもいいって感じでしたけど。
by Ken (2012-09-21 12:36)
>あくせる さん
浜村淳さんですか、畏れ多くて恐縮です。
ポスターでミアが横向いてるのがマズいですよねえ。
by Ken (2012-09-21 12:41)