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ムカデ人間2   @シネマ・クレール [映画(ま)行]

ムカデ人間2.jpg
満足度 ★★★★★

前作は序章に過ぎなかった。人間を数珠つなぎにしてムカデ人間をつくるという奇想天外なアイデアを思い付いたトム・シックス監督は、本作でその鬼畜ぶりをいかんなく発揮している。

あらすじ(公式サイトのものを改変) 真夜中のロンドン。地下駐車場の警備員として働く中年男マーティンは、勤務中に映画『ムカデ人間』のDVDを観てはいかがわしい妄想に耽っていた。 やがてマーティンは、ある欲望を抑えることが出来なくなる。それは、映画と同じように自分もムカデ人間を作りたい、というものだった。 彼はついに行動を開始する。古びた貸倉庫を手に入れると、12人を次々と拉致し、その全員を麻酔もせず見よう見まねでつなげはじめる。


何事も中途半端はいけない。やるなら徹底的にやらないと。しかし、これは常人の耐え得る限度を軽く超えている。「そこまでする?」というシーンが、次から次へと怒涛のごとく押し寄せて来るので、エンドクレジットが出た時にホッとしてしまうくらい、身も心もヘトヘトになった(嬉しい悲鳴)。

社会的タブーも倫理も道徳も完全に無視。むしろこの監督は、良識を踏みにじることで、観客をいかに不快な気持にさせるかに徹しているようだ。これほど悪趣味な作品も近年ちょっとないだろう(もちろん褒め言葉だが)。

たとえ相手が妊婦だって容赦はしない。まさか「屋敷女」みたいにハサミでおなかをギッチョンはないだろうな、と思っていたら…そうきましたか。まいった、もうおなかいっぱい、勘弁して。
屋敷女1.jpg屋敷女2.jpg

「俺は過激で政治的に不適切な映画を作ることに生命をかけている。ロマンチックコメディーなんて作るもんか。」と監督は豪語する。さらに、「『ムカデ人間3』では500人がつながるんだ。」という力強いお言葉も。500人って、おい。

アレクサンドル・アジャの「P2」が正統派地下駐車場ホラーだとしたら、これは反社会派地下駐車場ホラーだ。
P2.jpg

ホラー界にまた強烈なキャラが誕生した。次回作が楽しみだ。
Martin.jpg


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DRAGS-007

ホラーに耐性無くなってる(家で見せてもらえない。こそこそヲーキングデッド観てると嫁に怒られます・・・)私が観たら卒倒しそうです(T_T;A凄いですね。


by DRAGS-007 (2012-08-20 14:52) 

Ken

>どら7氏

スプラッターには慣れっこの私も、「うゎお!」ってシーンが 
てんこ盛りでした。マニアにしかおすすめできません。
あ、「P2」は流血少なめでおすすめです。
by Ken (2012-08-21 09:38) 

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