Angela Aki MY KEYS PLUS+ TOUR 2010 LIFE （Fukuoka）

やはりまだ　あのコーナーは続けるつもりなんだな。
ツアー初日の川口公演に行った人のレヴューを読んでそれを知り、わかってはいたものの、かなりモチベーションが下がってしまった。

いい加減にしろよ、アンジー。そういう気持ちを込めて、福岡にはファンクラブＴシャツではなく、あえてジミ・ヘンＴシャツを着て行くことにした。

なぜパープルなのか、わかる人にはわかるはず。
５列目だから、ステージからでも見えるだろう。

福岡サンパレスは、前回のライブで音が良いという印象を持っていたが、このたびはピアノの音がハウり気味だった。もっとも、これはクルーの責任で、ホールのせいじゃない。

今回は、しっとり弾き語りの前半とバンドでロックの後半という二部構成になっている。アンジーによれば、一粒で二度おいしいライブにしたかったとのこと。
なるほど、映画で言うと｢フロム・ダスク・ティル・ドーン｣とか｢フルメタル・ジャケット｣みたいに？

大袈裟に「愛してる」
What Are The Roses For?
お願い
孤独のカケラ
乙女心

冒頭の４曲、無駄なおしゃべりで雰囲気を損なうことなく、実にしっとりと聴かせてくれる。単調にならないよう、５曲目でちょっとテンポに変化を持たせたのもよかった。

母なる大地
HOME

５周年を迎え、原点回帰という意味での選曲だったようだ。
｢母なる大地｣を聴くと、なぜかモンゴルの大平原が見えてくる。それほど壮大で深遠な曲。ちょっと美空ひばりと、美輪明宏も入ってるか？ライブ・パフォーマンスも文句なしだっただけに、後に続けた｢HOME｣が、いかにも取って付けたような感じになってしまった。
ご馳走をたらふく食べた後に、もう一杯どう？と言われても、食べられるわけがないだろう。蛇足となった｢HOME｣がとても不憫だった。

手紙～拝啓十五の君へ～

まだやりますかい、これを。しかも、前半しっとりの締めくくりに。
５年間を振り返った時、この曲はとても大きな存在で、なくてはならないもの、と説明。もちろんそれはわかりますけどね、このツアーになくてはならないかどうかは、また別問題じゃなかろうか？前半の中でこの曲だけが異質で、それまでのしっとり感を台無しにしてしまったと私は思う。

（15分休憩）

愛の季節
Every Woman's Song

第二部からバンドが入り、音の厚みが増す。アレンジも凝っていて、コーラスもいい感じ。このまま次の｢輝く人｣にスムーズにつなげてくれたらどんなに良かっただろう。

しかし、｢アンジェラのライブにおける余分三兄弟｣の長男、あのコーナーがまた始まってしまった。

もういい加減にやめたら？というファンからの声は確実にアンジェラに届いているはずだし、おそらく彼女の周囲からもそういう忠告はあるはずなのに、彼女はこのコーナーを続けることに対して意地になっているようだ。

そこまで意地になるんだったら、将来カーネギーホールで演奏できるようになった時、ニューヨークの聴衆を前に｢日本語でしゃべらナイト｣を英語でやればいい。たとえ客席にフィオナ・アップルやサラ・マクラクランが居ても、それができるというのならば。

輝く人
愛と絆創膏

ひたすら長い前のコーナーが終わり、ギター二部作とでも呼ぶべき素晴らしい演奏がやっと始まった。しかしこの時点でもう、第二部の最初の二曲の印象は、はるか彼方に飛んでいる。
だからあのコーナーはやめておけと･･･

This Love
LIFE
Remember Me
たしかに
サイン

そうそうたる名曲群にあって、｢たしかに｣だけが思いっきり浮いていた。

（アンコール）
学園天国
サクラ色

アンコールの１曲目にアンジー自身の懐メロを演るというのも、彼女が無駄にこだわっているポリシーだが、ファンにとっては迷惑そのもの。福岡まで遠征してこんなもの聴かされたら、たまったもんじゃない。いい歳をして自分のことばっかり主張するのもどうかと思うぞ。

しばらく遠征はやめておこう、そんな気持ちになった。

帰りの新幹線で、ふとこの曲が頭に浮かんだ。

（訳詞）
いいものは　いい　悪いものは　悪い
どっちを持ってたか　あなたはわかっていない
彼女は　あなたの本を　道端に出して
それらは　今　風に吹かれている
本は　落ち込んだあなたを　助けてはくれない

タグ：アンジェラ・アキ ライブ 福岡サンパレス

コメント 14

心中お察しします。

私も今回はチケ買ってるから行くとしても、来年以降は考えちゃいます・・・。

でも、12/4の仙台と12/11の名古屋初日は西川センセイがChageさんのライヴに参加で不在だから、どうしようかお悩み中です。もっとも、レアといえばレアですが（苦笑）。
by mista-bone (2010-10-26 20:52) 

こんばんは。
しばらく沈黙されると思っていたので、またKenさんのライブレポを読むことができて、嬉しいです。
書かずにいられないほど………だったということでしょうか。
以前、武道館まで行って、手紙の合唱を聞いて、何だかがっかりしたのを思い出しました。
by ひろし (2010-10-26 22:49) 

＞mista-boneさん

ここ数年ずっと同じような構成のライブばかり聴かされては、いくらなんでも堪忍袋の緒が切れようかというものです。

アンコールの１曲目、よほど途中で退場してやろうかと思いましたよ。

西川さん抜きのライブ、レア（希少）なのか、レア（生煮え）なのか？　辛口のレヴュー期待してま～す！
by Ken (2010-10-27 01:58) 

＞ひろし　さん

そうです、書かずにはいられなかったのです。
情けなくて、情けなくて・・・

個々のパフォーマンスが卓越しているだけに
グダグダの進行が残念でなりませんでした。
by Ken (2010-10-27 02:04) 

川口に参戦して、同じ思いでした。
「大袈裟に・・・」から始まりいい意味で裏切られたなぁ～と期待しちゃったのに結果、「手紙」・例のコーナーと・・・アンコールに至っては（悲）
交通費が勿体無く思う今日この頃・・・（涙）
by ヨッスィー (2010-10-30 15:52) 

＞ヨッスィーさん

交通費が勿体無い、まさにそれです。
どうしてこうなった？いつからこうなった？
そう自問自答する今日この頃・・・
by Ken (2010-10-30 20:16) 

お久しぶりです！やはり、kenさま(←拍手パチパチ)アンジーレポ書いて下さいましたのですね(*^_^*)「日本語で勝手にしゃべらナイト」とかの文章や、アンコールで退散しようと思われたって…。私は今回のツアー参戦出来ないのですけど…十分に楽しく読ませて頂きましたです！アンジーの根本が変わっていないのは…今回参加出来ない私としては変な言い方ですけれど、嬉しいです。←今回のMykeysもDVD化されますよね？←そんなライブでも「買う私」笑。アンジーのブログには、「完全に盛り上がり…等々」えらく今回のツアーがカツテナイ程の大成功の様子ですけれど。
今までと、そんなには、違わないのですね？
by でかのすけ (2010-10-31 10:44) 

ファンとしては“迷惑そのもの”でしたか………？←だけど、其れでもアンジーには、ずっとライブでも何でも行かれるのでしよう？
by でかのすけ (2010-10-31 10:51) 

＞でかのすけ　さま

パフォーマンスは超プロ級なのに、それ以外は高校の文化祭レベル、差し引きしたらかろうじてプラス、それを問題として認識してほしいと思います。彼女、何十年かに一人の天才なんですから、才能を浪費するのは愚の骨頂ですよ。

ライブがボタンで早送りできたらなあって、いつもそれを思います。

by Ken (2010-10-31 13:15) 

kenさま
では、今回のライブDVDは…私早送りして観させて頂きます(嘘です)私も、アンジーは…本物の天才って思いますけどね。やはり、今の時点でのアンジーのファン層から…今回のツアーも、サービスと、セールスが関与してしまうのでしようか？
by でかのすけ (2010-11-01 05:21) 

ＤＶＤは編集してあっていいですよね～
実際のライブより完成度が高いような気がします。
（当然か？）

もう　ツアーは、どこか１ヶ所に行けば充分かと・・・
by Ken (2010-11-01 18:27) 

確かにその二つのコーナーは無くすか短いほうが、ライブの流れ上も良いですね 神奈川県民ホールでは弾き語りのセットリストも変わっていたので、会場ごとに楽しみがあります 全体的には一つで２度美味しいライブでしたね
by daiyuuki (2010-11-10 08:24) 

あの長いコーナーと無駄なお喋りがなければ
あと３～４曲は演れます。
苦節10年ののちにやっとメジャーになったのに
演奏する時間を割いてまでトークをする意味が
わかりません。
by Ken (2010-11-10 09:40) 

あぁ、今頃気付きました。この締めくくった文章が脳にこびりついてたんですね。完璧パクりましたね。申し訳ないです。
by でかのすけ (2011-06-21 06:15)