ラブリーボーン @TOHOシネマズ岡南 [映画(ら)行]
満足度 ★★
どこに感動してよいのやら、どこで泣けばよいのやら、わからぬまま終わってしまった。いったい何を伝えたかったんだろう?
ファーストキスの味も知らない無垢な14歳の少女が、近所の変態オヤジにレイプされ、バラバラにされた上に、ごっつい金庫に放り込まれて、金庫もろとも深い深い土の中へ。もう誰も見つけられない。原作じゃ肘の骨だけは見つかったんじゃなかったか?でなきゃ、タイトルの「ボーン」の意味がなくなるんだけど。残された家族は、世にも稀なダメダメ家族(特に父親)。こんなんじゃ安心して天国へ旅立てないよねえ。とまあ、ぜんぜん「ラブリー」じゃないお話。
少女があまりに可哀想過ぎて、泣くより先に気分が悪くなる。他所でレイプ殺人された少女たちのリアルな死体もバンバン出てくるし、この内容でR指定にならないのが不思議だ。ロード・オブ・ザ・リングのノリで、小学生の子どもと一緒に観に行ったりすると、いくらなんでもマズいだろう。
娘を失ってやるせない気持ちなのはわかるが、その後の両親の行動があまりにも子供じみていて興ざめする。犠牲となった娘以外にまだ幼い子供が二人も残されているのに、父親は家族をかえりみず犯人捜し、母親はそれに嫌気がさして家を出てゆく。おいおい、二人の子どもはどうなるんだよ?アメリカ人の家族愛なんて、そんなに薄っぺらいのか?そんな家族に感情移入なんてできるわけがないぞ。
主人公が死んでしまって、残された恋人や家族のことを想うという話なら、既に「ゴースト/ニューヨークの幻」や「オールウェイズ」という作品があるわけで、それら2作品を凌駕しているとは到底思えない。
後者はスピルバーグ作品だが、興行的にうまくゆかなかったらしいので、似たようなストーリーのこの作品でリベンジを果たそうとでも思ったのだろうか?
ブライアン・イーノの音楽だけが印象に残った。
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