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愛のために死す [映画(あ)行]

To Die Of Love.jpg
満足度 ★★

1968年のフランスで実際にあった、高校の女性教師と男子生徒との恋愛事件をモデルにした作品。タイトルで思いっきりネタバレしていますので、ストーリーは推して知るべしでしょう。なお、ポスターの背景にエッフェル塔が見えますが、舞台はノルマンディー地方のルーアンで、パリはまったく関係ありません。フランス映画ってことを強調したかったのでしょうが、ウソはいけませんよウソは。

公開は1971年、私はまだ中学3年生でした。別にこの作品が観たかったわけではなくて、二本立てのうちのもう一本が目的で映画館に足を運んだのだと思います。当時は映画が一本だけで上映されることはなく、メジャーな作品にマイナーな作品を抱き合わせて上映されるのが普通でした。座席指定も入れ替え制もなかったので、朝イチで映画館に入って、館内で食事しつつ夕方まで過ごすこともできました。

で、一緒に観たメインの作品が何だったかも忘れさせるほど強烈な印象を残してくれたこの作品、残念なことにDVD化されておらず、ビデオの方も廃番になっています。主題歌を歌っていたのはシャルル・アズナブールなのに、1990年代にわが国でブームになったTVドラマ「高校教師」はこの作品がなかったら生まれなかっただろうに(この作品をパクッたんだと思います)、そんな重要な作品にもかかわらず、廃番とはひどいじゃありませんか。

数年前から街でレンタルビデオ屋を見つけるたびに置いてないかどうか訊いていましたが、ずっと空振りが続いていました。ごくたまにネットオークションに出品されても、探している人が多いせいか、とんでもない価格までハネ上がり、とても手が出ませんでした。ところが先日、千葉県のレンタルビデオ屋さんにあることを知りました。
http://k-plus.biz/?s=%E6%84%9B%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E6%AD%BB%E3%81%99

早速借りて42年ぶりに鑑賞しましたが…
なんか、ところどころ重要なシーンがカットされている様子。
許せないのは、エンドロールが全てカットされていたこと。

本編が終わって、エンドロールのバックにシャルル・アズナブールの歌声が流れることにより、それまでのシーンがフラッシュバックしてきて、歌と共に心に残るという作品だったのに、意味ないでしょ、これじゃ。おそらく歌の版権やら何やら、大人の事情があったんでしょうけど、廃番になってもやむなしの扱いに、ほとほとあきれたのでした。

やっぱり昔の恋人には逢うべきじゃないんですね。幻滅したくなければ。


シャルル・アズナブールの歌う主題歌はこちら。


ケベックの歌姫イザベル・ブーレイのカバーも素晴らしい。

本家アズナブールを前にして堂々の熱唱。もうちょっと世界で評価されてもいいと思いますよ、彼女の才能。ララ・ファビアンに対してもそうですが、我が国はフランス語圏の女性シンガーに冷たいですね。そういえば、パトリシア・カースが7月に来日しますが、話題にもなってない。フランスを代表するシンガーなのに。



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コメント 2

DRAGS-007

映画レポの楽しませて頂いておりますm(^^)m

欧米版『復活の日』もバッサリ最後が切られてて全く意味無い仕様になってるらしいですね。

>やっぱり昔の恋人には逢うべきじゃないんですね。幻滅したくなければ。
↑良い事無さそうですが、昔の恋人に会ってみたいです(笑)
やっぱりやめときます。色んな意味で怖いので(^_^;)

by DRAGS-007 (2013-06-13 16:17) 

Ken

「復活の日」、角川映画の頂点ですね。いろんな意味で。何があっても作品を切り刻むのだけはやめてほしいです。
by Ken (2013-06-13 22:26) 

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