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宇宙人ポール   @シネマクレール [映画(あ)行]

宇宙人ポール.jpg
満足度 ★★★★★

これは文句なしに面白かった。随所に散りばめられた小ネタの数々が飽きることなく楽しませてくれる。

イギリス人のSF作家クライブとその相棒イラストレーターのグレアムは、全米最大のコミックイベントであるコミコンを訪れた後、アメリカのUFOスポットを巡る旅を楽しんでいた。ネバダ州のエリア51を通りかかった2人は、ポールと名乗る本物の宇宙人と遭遇する。

乗ってきたUFOの墜落によりアメリカの政府機関に60年以上も囚われ、これまでいろいろ情報提供してきたというポール。映画「未知との遭遇」の制作過程ではスピルバーグ監督にも助言をしたという。

長い間アメリカに居るおかげで英語が達者になり、タメ口で下ネタもバンバン話す異星人という設定がユニークだ。政府が自分の体を切り刻むんじゃないかと心配になって脱走して来たポールを故郷に帰すため、クライブとグレアムが奮闘することになる。

エリア51近くの店で "ALIEN ON BOARD(異星人が乗ってます)" というステッカーを買い、面白がってレンタカーに貼っていた彼らが、本当に異星人を乗せることになり慌てて剥がすところなんか、かなり可笑しい。

ホテルでのインド系(?)従業員との会話もシャレが効いている。
「男二人で旅行ですか?(もしかしてゲイ?)」
「エイリアン(異星人)に逢いに来たのさ。」
「ふーん、俺もエイリアン(外国人)だけど。」

ここで、スティングの "Englishman in New York" のサビが浮かんだが、さすがにベタ過ぎると思ったのか、映画では流れなかった。


その他にも、逃げたポールを追いかけてくるゾイル捜査官の名前に隠されたネタとか、彼のボスを演じているのがアノ方だったりとか、あちこちに小ネタが仕込んであって、わかる人にはとっても楽しめる仕様。

だから、「未知との遭遇」「E.T.」「エイリアン」を観ていることが最低限必要だ。できれば「MIB」「ブラインド・フューリー」「ロレンツォのオイル」も観ておくことが望ましい。

ネタの面白さもさることながら、音楽だってシャレていた。

80年代初頭を代表する名曲。エリック・ゲイル(g)、リチャード・ティー(key)、スティーヴ・ガッド(ds)、マーカス・ミラー(b)と、バックは最強の布陣だ。

そして嬉しいことに、こんな曲も。

トッド・ラングレンは70年代から既に宇宙人みたいだった。
大好きなこの曲を使ってくれたので、レヴューは満点だな。


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タグ:映画 感想
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コメント 6

のむら

いつも音楽ネタの解説を読み、勉強させてもらってます!
イギリス目線のアメリカンコメディという感じで楽しかったですよね。
by のむら (2012-05-16 13:44) 

Ken

>のむら さん

イギリス目線のアメリカンコメディ、まさにその通りでした。

「どっから来たんだい?」    「イングランドさ。」
「え?ニューイングランド?」  「いや、古い方。」

そんな会話も楽しかったです。
by Ken (2012-05-16 16:30) 

月夜のうずのしゅげ

快妙な映画さばきに感心します。音楽も楽しみです。また訪問させて下さい!
by 月夜のうずのしゅげ (2012-05-19 08:24) 

Ken

>月夜のうずのしゅげ さん

恐縮です。音楽ネタ頑張ります。
いつでもいらしてくださいね。
by Ken (2012-05-19 10:40) 

6だった日もあった。

スティング大好きです。
私もこれ大好きです。
でもかなり古いんですよね。

当時カセットテープだったりしてね。
もちLPレコードからダイレクトRECで。
by 6だった日もあった。 (2012-06-05 00:35) 

Ken

>6氏

ハンドルネーム、いろいろバリエーションがあるんですね。
この曲がリリースされたのは、1987年のようですから、CDの売り上げがやっとLPレコードを追い抜いた頃ですか。
私もスティング大好きです。文句なくカッコいいし。
by Ken (2012-06-05 09:53) 

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