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スペル   @TOHOシネマズ岡南 [映画(さ)行]

DRAG ME TO HELL
















満足度 ★★★★  スプラッター度 ★

ワケのわからん邦題をつけるのは、いい加減にやめてくれないか?

原題は「DRAG ME TO HELL」、このままの方がよっぽど気が効いている。あのエンディングで画面がフェイドアウトして、タイトルがバーン!!と現れた時、このタイトルがいかにピッタリだったかを観客は知るのだ。あそこで邦題が現れても、「だから何?」という感じになってしまうだろう。

ホラーのエンディングは、救いようのないほどよろしい。その意味では、本作のエンディングは満足のゆくものだった。ソフトランディングすると見せかけて、突然ジェットコースター状態に突入し、口あんぐりのままエンドクレジット、ホラーはこうでなくっちゃあいけません。

満足度評価は、ほとんどエンディングに対してのもの。実を言うと、途中はあんまりパッとしなかった。やたらに大きな音で驚かせるという、古典的な手法には新鮮味がないし、ストーリーの核となる部分をCGに頼るというのは、あまりに安直過ぎて好きではない。

ホラーは極力実写で、というのが基本中の基本だと思うのだ。映画も所詮は「虚」の世界であるが、CGを多用すると本当にペラペラの嘘になってしまう。同じ嘘でもありそうな嘘をついてほしいと思うのは、わがままだろうか?

ヒロインを演じるアリソン・ローマンは、どことなくキルステン・ダンストに似た雰囲気。サム・ライミ監督は、こういうタイプが好みなのかもしれない。ゲロを吐かれたり、ウジ虫の雨を浴びたり、泥水に沈められたりと、体を張った熱演は、観ていて気の毒になるほど。よく頑張った大賞を進呈したい。

アリソンは、一見平凡そうに見えて、実は非常に印象に残る女優だ。「マッチスティック・メン」では、実年齢は22歳なのに14歳になりきり、見事なまでの女詐欺師ぶりを演じてくれたし、「悲しみが乾くまで」では、出番こそ少なかったものの、物語の重要なターニング・ポイントを支える大きな役割を果たしてくれた。彼女をヒロインに起用したのは正解だろう。

それに比べて、ヒロインを支える恋人役のジャスティン・ロングは、コメディアン出身だから仕方ないとはいえ、シリアス感に欠けていて、どうして彼がこのキャストに?という疑問を抱かざるを得なかった。「ジーパーズ・クリーパーズ」でのおバカな弟のイメージがなかなか払拭できなかったせいかもしれない。

大雑把さがウリのアメリカン・ホラーだから、ツッコミどころは多い。
(女性一人で墓が掘り起こせるのか?とか、○○と××を間違えるか?穴が開いてるからわかるだろ、とか・・・)
しかし、終わりよければすべて良し、いさぎよいまでのバッド・エンドに、すがすがしい気持ちで劇場を後にした。


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